ライティングセンターとは

センター長からのご挨拶

 生成型AIが急速な進化を遂げる時代にあって、〈書く力〉を身につけるメリットはなんでしょうか。それは「構成力」と「簡単に投げ出さないタフさ」が身につき、「自己形成が促される」ことであると齋藤孝氏は述べています。(『原稿用紙10枚を書く力』増補新装版、大和書房、2023年)
 
 津田塾大学では2008年にライティングセンターを設立しました。〈書く力〉は批判的・論理的に考える力、表現し創造する力、他者とコミュニケーションする力を育み、多様な地球的課題に対するイニシアティブと、地域社会、国際社会の双方においてオールラウンドなリーダーシップを発揮し主体的に社会に参画していく大切な基礎力であるという考えに基づいています。

 2012年には関西大学との共同事業「〈考え、表現し、発信する力〉を培うライティング/キャリア支援」が文部科学省大学間連携共同教育推進事業として採択され、それぞれの大学の個性と強みを生かしたライティング教育の充実が図られ、その成果は『大学におけるライティング支援』(津田塾大学ライティングセンター・関西大学ライティングラボ編、東信堂、2019年)としてまとめられました。本著のなかで、〈書く力〉育成に向けての重要な視点が4つ挙げられています。1つ目は、ライティングの基礎知識を身につけることです。津田塾大学のライティングセンターでは、入学後、様々な授業でレポートや論文執筆に取り組むことになる新入生の皆さんのために、『レポートの書き方』(2023年改訂)を作成し、学術論文執筆にあたっての基本的なルールをわかりやすく紹介しています。2つ目は情報リテラシーを身につける、3つ目は批判的・論理的に考える習慣をつける、4つ目は書き手自身が〈気づき〉を得ること、つまり主体的に考え、探求し、発見していかれるようになることです。

 大学生活においては、レポートや卒業論文だけでなく、留学やインターンシップへの準備、課外活動や就職活動といった多様な場面において、日本語や英語で文章を作成することに向き合う機会があるでしょう。本学のライティングセンターでは、センター専属チューターが大学生の皆さんとの1対1による個別相談を行っています。個別相談では、大学生の皆さんがチューターとの対話(やりとり)をとおして、書くことへの〈気づき〉を得て自立的な書き手へと成長していくサポートをしています。添削はしません。チューターは、皆さんが書いた文章を一方的に直すのではなく、問題点や改善案を皆さんと共に考えます。

 大学生活のなかで、ぜひライティングセンターを活用してください。社会人としての基礎力ともなる〈書く力〉を伸ばすヒントが見つかるかもしれません。

 ライティングセンター長 吉田真理子

 

津田塾大学 ライティングセンター
〒187-8577
東京都小平市津田町2-1-1
TEL:042-342-5142
MAIL:WritingCenter@tsuda.ac.jp
受付時間:9:00〜16:30
      (月曜日〜金曜日)

津田塾ライティングセンターリーフレットPDF

〈考え、表現し、発信する力〉を培うライティング/キャリア支援 - 大学間連携共同教育推進事業 関西大学×津田塾大学